公益財団法人古代学協会

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講師紹介と講座内容

講座名:「和歌を読み解く」(10)『千載集』と『新古今集』の和歌

講師名:中 周子(なか しゅうこ)(大阪樟蔭女子大学名誉教授)

※継続講座ですが、新規内容で新規受講できます。

◆講師自己紹介

大阪府立大学大学院博士後期課程修了。言語文化学博士。大阪樟蔭女子大学名誉教授。田辺聖子文学館館長。専門は平安時代の和歌文学で、主要な著書には『拾遺和歌集論攷』(和泉書院)、『和歌文学大系 紫式部集・藤三位集』(明治書院)があります。また、近現代作家と古典文学との関わりにも興味を持ち、『田辺聖子の万葉散歩』(中央公論新社)の解説執筆や、与謝野晶子、田辺聖子、瀬戸内寂聴等の『源氏物語』の現代語訳についての研究も行っています。

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ

和歌(短歌)は、日本独自の表現形式であり、古代から現代に至るまで驚くほど長い文学的生命を保ち続けています。しかも、和歌史は専門歌人のみならず大勢の有名無名の人々によって織り成されてきました。どの時代においても、伝統的な表現が継承されると同時に革新的な表現が創造されています。日本語は和歌とともに発達してきたといっても過言ではないでしょう。この講座では、古典和歌を読み解きながら日本独自の心情表現を学びます。                                                               今期は『千載集』から『新古今集』への和歌の展開をたどります。『千載集』撰者である俊成の「源氏見ざる歌よみは遺恨のことなり」という言は広く知られています。『新古今集』の撰者の一人であった定家は、『源氏物語』はじめ様々な古典書籍を書写し、本歌取の技巧を確立したことで有名です。俊成や定家をはじめとする中世歌人たちの優艶な和歌を味読しつつ、『源氏物語』の影響や隠岐本についても講義したいと思います。                                                                          受講に際して特別な知識は必要ありません。古典和歌に興味のある方のご参加をお待ちしています。第5回の名歌鑑賞では、希望者には感想や考察を発表していただく機会も設けたいと思っています。




◆講座スケジュール

月1回 5回講座 土曜日 10:30~12:00 ※12月は休講月です。

第1回 10月28日(土)                                                                                     内容: 『千載集』と『新古今集』の成立について。

第2回 11月25日(土)                                                                                           内容:俊成の歌論と和歌を読む。

第3回 2024年1月27日(土)                                                                                        内容:定家の歌論と和歌を読む。

第4回 2月24日(土)                                                                                        内容:後鳥羽院と隠岐本『新古今集』について。

第5回 3月23日(土)                                                                                         内容:名歌鑑賞