講師紹介と講座内容


講師名:宮本 純二(みやもと じゅんじ)
講座名:エジプト古代文明と遺跡

◆講師自己紹介
関西大学・大学院(文学研究科/博士課程・前期課程修了)
京都橘大学・非常勤講師
 朝日カルチャーセンター(京都・大阪)/神戸新聞文化センター(三宮)などにおいて、古代エジプト史の定期講座を開講中
古代エジプト史(主に新王国時代の政治史)
古代学協会(旧古代学研究所)による「エジプト・アコリス遺跡調査」ならびに「報告書刊行」に参加(1984−)

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ
 紀元前三千年頃に最初の国家統一を達成して以後、古代エジプト人と彼等がつくり上げた文明は、激動するオリエント世界において長く栄華を誇りました。
 本講座では、エジプト文明を育んだ「母なる大河ナイル」の恵みや、その悠久の王朝史の解説を手始めに、ギザの三大ピラミッドや、王家の谷のツタンカーメン王墓など、代表的な古代遺跡について、様々な映像資料を交えながら、分かり易くその魅力に迫ります。
 さらに、古代学協会が実施し、講師も参加した「エジプト・アコリス遺跡・発掘調査」を例に、その成果を報告すると共に現地作業の様子を具体的に紹介します。そして、かつてアスワン・ダムの建設に伴って水没の危機にさらされた「アブシンベル神殿」が世界各国の協力支援の下、いかに救済され、史跡保護活動(世界遺産への登録など)の先駆けとなったかを振り返ることを通して、「文化財の保護活用の未来」についても考えてみたいと思います。この機会にぜひ、「古代エジプト文明や古遺跡の魅力」に触れていただければ幸いです。

第1回 9月14日(水)
テーマ:「母なるナイルの恵み」
内 容:歴史家ヘロドトスが語ったとされる「エジプトはナイルの賜物」という言葉に象徴されるように、アフリカ北東部の乾燥地帯を南北に貫く「大河ナイル」無くして、古代エジプト文明の誕生はありえませんでした。ここでは、ナイルの恵みに抱かれて「農耕社会」が生まれ、やがて国家統一へと向かってゆく過程をお話します。

第2回 10月12日(水)
テーマ:「悠久の王朝史を辿る」
内 容:紀元前三千年頃の「最初の国家統一」の時代から、あのクレオパトラ女王が生きたプトレマイオス王朝時代に至る長い古代エジプト王朝史の流れを、代表的な遺跡や宝物の映像を観賞しつつ振り返ります。

第3回 11月9日(水)
テーマ:「ピラミッドの秘密」
内 容:「世界の七不思議」に数えられたことで有名な「ギザのクフ王の大ピラミッド」は、今なお多くの謎に包まれています。その大ピラミッドを筆頭とする「ギザの三大ピラミッド」ならびにそのかたわらに鎮座する「大スフィンクス」を映像で訪ねると共に、それらが建造された古王国時代の「繁栄の秘密」を探ります。

第4回 12月14日(水)
テーマ:「ツタンカーメン王墓の発見」
内 容:悲運のファラオ/ツタンカーメン王の墓が考古学者H・カーター(英)によって、南部エジプトの王家の谷で発見されたのは1922年のことでした。考古学史上、稀にみるこの「大発見」にまつわるエピソードや、その王墓で見つかった数々の「豪華な宝物(副葬品」、さらに「王家の谷の歴史」についてお話します。

第5回 1月11日(水)
テーマ:「中部エジプト・アコリス遺跡調査を語る」
内 容:近年、エジプトでは自国のみならず、世界各国からやってくる調査隊によって活発に発掘が実施され、着実に成果をあげています。日本からも早稲田大学をはじめとする調査隊が現地調査に参加しており、その評価も徐々に高まってきました。ここでは、講師が現地調査に参加した「アコリス遺跡(古代学協会/旧古代学研究所)」を一例に、現地エジプトにおける「遺跡発掘作業」の様子を具体的に紹介します。

第6回 2月8日(水)
テーマ:「アブシンベル神殿・救済キャンペーン」
内 容:伝説の大王「ラメセス2世」が残した数々の建造物の中でも、とりわけ有名なのはアブシンベルの「ラァ・ホルアクティ神殿」でしょう。また、同神殿内に残るヒッタイト王との決戦を描いた「カデシュの戦い」の戦場絵巻も圧巻です。さらにダムの建設に伴う水没の危機に際しての「遺跡救済意識の高まり」や、「文化財保護/世界遺産への登録」を世界に広める契機にもなった「アブシンベル神殿・救済移築プロジェクトの経緯」を振り返ります。

第7回 3月28日(水) (この月だけ第4水曜日)
テーマ:「古代エジプト文明の遺産:その魅力と未来」
内 容:今春のエジプトにおける劇的な「政変」がいまだ記憶に新しいところですが、文化財や考古学の分野では、現在、「新カイロ考古博物館の開設準備」が進められる一方、遺跡調査のみならず、それらの保存、整備事業、等々、世界各国の関係者による協力支援の下「様々なプロジェクト」が進行中です。この文化財のあり方については、多くの遺跡・文化財を有するわが日本も、他人事ではありません。
今回は、古代エジプト人が数々のモニュメントに託した思いや、母なるナイルの岸辺で花開いたエジプト文明が「古くから人々を魅了し続けてきた」その理由を探ると共に、文化財の保護や今後の活用について考え、シリーズのまとめとします。

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