講師紹介と講座内容


講師名:野口 孝子(のぐち たかこ)
講座名:「小右記」講読 — 平安貴族の日常に触れてみよう —

◆講師自己紹介
 平安時代の邸宅の伝領などを研究テーマにしていましたが、最近平安貴族社会の行動時間に関心を持つようになりました。とくに平安中期から夜化が固定し、『小右記』が書かれた10〜11世紀は、年中行事やライフサイクルにおける儀礼の多くが夜行われています。すでに「『夜』化の時代」(『古代文化』59−1)を発表しましたが、より深い内容を知るためには、貴族の日記を丁寧に読むこと以外にはないと日々実感しているところです。 旅に出ることが大好きです。特に平安時代に関わりのあるところを廻っていますが、講読会の参加者の方々と「平安の県庁所在地(国府)を歩こう」と題して、年に数回、修学旅行のようなこともして大いに楽しんでいます。

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ
 「小右記」は平安時代中期の貴族藤原実資の日記です。実資は藤原道長(「御堂関白記」の記主)より10歳年上で、年中行事や儀式に精通し左大臣である道長に一目置かれている一方、自分の娘を「かぐや姫」と名付けて溺愛したり、自宅の小野宮邸内にわきでた泉を人を呼んで自慢したりで、有能な政治家であるかと思えば、人間くさい呟きもふんだんに見せてくれる人物です。  原文には、研究者によって解説された歴史とはまた違って、不思議とその場に踏み込むような臨場感、限りない想像力をふくらませる魔力があります。  長い日記ですから全部というわけにはいきません。テーマにそって原文を選び出し、それらを丁寧に読み、注釈し、時には参加者の方々とともに討論し、平安貴族の生き方を考えてみたいと思います。 ゆっくりと漢文の日記に触れてみたいという気持ちのある人なら、どなたでも参加できます。*史料は野口が準備します。

第1回 9月10日(土)
内 容:「小右記」とはどのようなものか。記主の藤原実資とは?家族は?住所は? まず概説をし、実際の文章(活字化されています)に触れてみます。

第2回 10月8日(土)
内 容:庭園にわき出た泉を自慢する実資の様子を読みます。

第3回 11月12日(土)
内 容:年中行事である「賀茂祭(葵祭)」の実態について

第4回 12月10日(土)
内 容:内裏火災、天皇里内裏へ遷る

第5回 1月14日(土)
内 容:本当にあった道長と三条天皇のすご〜い確執、そのとき実資は?

第6回 2月11日(土)
内 容:道長に翻弄された愛娘の結婚

第7回 3月10日(土)
内 容:上記の期間に一回、実資をテーマとした平安京散策を行います。

<<前ページへ戻る このページのトップへ△