講師紹介と講座内容

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講師名:大形 徹(おおがた とおる)
講座名:シルクロードがつなぐ復活再生信仰
     ―ミイラ、仙人、パルメット文様から―

◆講師自己紹介
 大阪府立大学助手・講師・助教授をへて教授。研究テーマは神仙思想および霊魂観念。

 神仙思想については当初、『列仙伝』『抱朴子』などの文献資料を考察していた。そののち、魂は脳にあったと考えられていたこと。魂は地上から天界へと僊(遷うつ)ること等から、遷った人が「僊(遷)(仙)人」だと思うようになった。

 その後、仙薬の「芝(霊芝)」の画像石がエジプトのパルメット文様と酷似している事に気づいた。パルメットは復活再生の象徴である。そこでエジプトのミイラの復活再生の観念が仙人を生み出したと考えるようになった。初期の仙人は、いったん死んだ後復活再生する尸解仙である。長生きして仙人となるわけではない。今回は、そのパルメットに関わる部分をお話しすることになります。
 趣味は書画篆刻。文字や漢字も研究分野なので、純粋に趣味とはいえないかも。篆刻は斉白石(せいはくせき)―劉冰庵―戴山青―大形徹と斉白石流です。

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ
 シルクロード(というよりも草原のシルクロード)にパジリクという墓がある。上から穴をあけて盗掘され、大雨が降り、中は水瓶になった。ツンドラ気候である。冬にそのまま凍ってしまい、自然の冷凍庫となった。発掘されたミイラの皮膚には刺青があり、グリフィンの一種が描かれていた。トナカイのような角をつけ、花が咲いている。これは鹿角パルメットと呼ばれている。パルメットはエジプトの睡蓮にもとづく文様である。墓の壁には、椅子に坐る女神が騎士(被葬者)に、花の咲く樹木のような角を手渡している絵がある。鹿角パルメットだろう。その下にパルメットとヘラジカの角の連続文様があり騎士と同じ顔をし、鹿の角をつけ、羽のある人面獣身の動物がえがかれる。騎士が死後に生まれかわった姿だろう。

 この話の出発点はエジプトの睡蓮にある。睡蓮は開花後、夜は水に潜り、朝、太陽がのぼると水から姿をあらわす。それが復活再生と結びつけられ、ミイラに捧げられた。その思想が中央アジアをへて、中国に伝わり、仙薬の芝となり、また羽人(=仙人)となった。シルクロードを通じてエジプトの復活再生信仰が伝わったのであろう。

 講座では図像資料を多用し、漢文資料が読めなくても、わかるようにお話しします。



◆毎月1回 第1土曜日 10:30〜12:00
 ※12月は休講月です。

第1回 10月7日(土)
内容: 鏡と太陽信仰―エジプトの鏡と朝鮮・中国の鏡

第2回 11月4日(土)
内容:パルメットと中国の仙薬、霊芝―エジプトの睡蓮と中国の芝草

第3回 1月6日(土)
内容:鹿角考―中央アジアの鹿の角と中国の雲気文

第4回 2月3日(土)
内容:龍角考―アフリカのキリンの角と殷周の龍の角

第5回 3月3日(土)
内容:『荘子』逍遥遊篇と扶桑―実が太陽である樹木

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