公益財団法人古代学協会

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講師紹介と講座内容

講座名:和歌を読み解く(9)『金葉集』に見る和歌の革新

講師名:中 周子(なか しゅうこ)(大阪樟蔭女子大学名誉教授)

※継続講座ですが新規内容です。新規受講できます。

◆講師自己紹介

大阪府立大学大学院博士後期課程修了。言語文化学博士。大阪樟蔭女子大学名誉教授。田辺聖子文学館館長。専門は平安時代の和歌文学で、主要な著書には『拾遺和歌集論攷』(和泉書院)、『和歌文学大系 紫式部集・藤三位集』(明治書院)があります。また、近現代作家と古典文学との関わりにも興味を持ち、『田辺聖子の万葉散歩』(中央公論新社)の解説執筆や、与謝野晶子、田辺聖子、瀬戸内寂聴等の『源氏物語』の現代語訳についての研究も行っています。 

◆講座の内容紹介・受講される皆様へ

和歌(短歌)は、日本独自の表現形式であり、日本語が文字を持たなかった古代から現代に至るまで驚くほど長く文学的生命を保ち続けています。しかも、長い和歌史は専門歌人のみならず大勢の有名無名の人々によって織り成されてきたのです。どの時代においても、伝統的な表現が継承されると同時に革新的な表現が創造されています。日本語は和歌とともに発達してきたといっても過言ではないでしょう。この講座では、『古今集』以降の勅撰集を辿り、さまざまな和歌を読み解きながら日本独自の心情表現を学んでゆきます。
今期は、第五番目の勅撰集『金葉和歌集』を取り上げます。『金葉集』の題名は『万葉集』によったといわれているように、『古今集』の影響が圧倒的だった平安後期に『万葉集』の表現や口語的表現を取り入れた革新的な集です。撰者は源俊頼、『難後拾遺』の著者・経信の息男で、歌学書『俊頼髄脳』や大部(約1600首)の私家集(個人歌集)『散木奇歌集』も編んだ著名な歌人です。ところが、『金葉集』は下命者の白河院の意に叶わずに三度もやり直しを命じられた上に、完成した三奏本は、ほとんど流布せず、評判も芳しくありませんでした。『金葉集』と俊頼の和歌を読み解きながら、その再評価を試みたいと思います。
受講に際して特別な知識は必要ありません。古典和歌に興味を持つ方のご参加をお待ちしています。第5回の名歌鑑賞では、希望される方に感想や考察を発表していただく機会も設けたいと思っています。




◆講座スケジュール

月1回 土曜日 10:30~12:00 ※8月は休講月です。

第1回 4月22日(土)
内容:『金葉集』の成立事情、三度の改変作業

第2回 5月27日(土)
内容:『金葉集』 撰者・源俊頼の歌学と詠歌
    
第3回 6月24日(土)
内容:『金葉集』に見る『万葉集』の摂取

第4回 7月22日(土)
内容:『金葉集』の新風和歌

第5回 9月23日(土・祝)
内容:『金葉集』の名歌鑑賞